交通事故治療の豆知識（人身事故と物損事故の違い）

交通事故治療の豆知識（人身事故と物損事故の違い）

交通事故の「人身事故」と「物損事故」について解説します。

「人身事故」とは、交通事故で双方もしくは一方の当事者が死傷した事故で、「物損事故」とは、死傷者がでていない事故です。

「人身事故」と「物損事故」で賠償される補償について。

人身事故の補償について

人身事故の損害賠償には、「積極的損害」「消極損害」「慰謝料」の3種類です。
1）積極的損害

被害者が事故の被害で実際に支払う費用で、事故で負傷した治療のための治療費・入院費・入院雑費・通院交通費ギブスや車いすなど補助医療具の費用。不運にも死亡した場合は、葬祭関係費用も含まれます。

2）消極的損害

被害者が事故に遭わなければ受けられたと予想される利益に対しての補償。
例えば、入院や通院、療養などによる休業損害や交通事故の後遺症で失われた実益に対する損害。
死亡による逸失利益の損害。
＊ 逸失利益とは、事故がなければ得られたであろう、給与・収入の利益。

3）精神的損害

被害者が交通事故によって受けた、肉体的精神的な損害に対する賠償で、後遺症慰謝料。

物損事故の補償について

物損事故の損害賠償には、「修理費」「レッカー代」「代車台」「格落ち損害」です。

1）修理費

事故車両の修理費用です。修理の可否には全損・分損の判断基準があり、その車の時価額（評価額）で決まります。

2）レッカー代

事故現場で走行不能になった場合、最寄りの修理工場まで搬送する費用。

3）代車（レンタカー）代

事故の修理に際して使用不能な車の代わりに使用するレンタカーにかかる費用。

4）格落ち損害

査定落ちとも呼ばれ、現実の損害として立証するには難しくはあるものの、将来買い替えをする際に、事故が原因で評価額が落ちると予想される分の損害。