交通事故を起こした、交通事故に遭ったときの手順を解説
お役立ち情報
交通事故豆知識
交通事故を起こしてしまった、遭った時の手順
事故を起こした、遭った時の精神状態
交通事故、とくに人身事故を起こすと、人はふだんと違う精神状態になります。ひき逃げをして逮捕された犯人のニュースを見るとわたしたちは「なんてバカなやつだ」と思いますが、その犯人も事故を起こす前はたぶんおなじ気持ちでニュースを見ていたはず。ふだんから「事故を起こしても絶対に逃げない」と自分に言い聞かせておくことが、パニック行動を未然に防ぐ策となります。
現場から逃げ出さないまでも、その場に呆然と立ちつくしてどうしたらいいのかという状態になることはめずらしくありません。ショックを受けるのはあるとしても、これでは現場の状況を把握し、負傷者の救助もできません。
被害者の立場でも、あるいはどちらに多くの責任があるか微妙な場合も、気持ちは動揺します。交通事故に慣れている人などいません。動揺するのは当然です。しかし人が一生の間に出あうかもしれない災難のなかで、交通事故はもっとも可能性が高いです。「事故にあったら、起こしてしまったらどうしたらよいか」を知っておけば動揺も少なくすみます。事故後の対応について頭の中でシュミレーションしておけば、パニックにならずに対応できます。
かすり傷だから、あるいはちょっとした物損だけだからと当事者同士で話を済まそうとするのは最も避けたい事です。事故の当事者同士はふだんの精神状態ではありません。たとえ相手が怒っていようと、平謝りに謝っていようと相手の言いなりにはならず、警察や保険会社など冷静なプロに立ち会ってもらい判断することが必要です。
ケガ人の救助と警察への通報が最優先!!
1.ケガ人の救助をする(救急車を呼ぶ)
加害者、被害者という立場をぬきにして、けが人がいるときはその救助を最優先に考えます。道路上に人が倒れている場合などは特にすぐ安全な場所に移動することが必要です。
移動する際に、呼びかけに応答するか?呼吸をしているか?くらいは確認できるようにしましょう。呼びかけに反応し、体の痛みはあるのか?もっと注意が必要なのは痺れがあるか?体の感覚の有無やグーパーなど力が入るのか?の確認が必要です。脊髄を損傷している場合むやみに動かすと悪化します。専用の移動方法があるので救急車がくるまでは、発煙筒やポールを置くなどして、通行している車両が避けてくれるようにしましょう。
近くに人がいれば救急車を呼んでもらい、119番も自分か周囲の人に電話してもらいましょう。協力してくれるよう声をかけて要請してください。
2.道路上の危険物を片付ける
事故の衝撃で道路上に物が散乱した場合、後続車が事故を起こさないように片付けるか、三角コーンを置いて目印にするなどの対応を行う。
3.警察に電話
人身事故の加害者は警察に届ける義務があります。加害者がなかなか警察へ連絡しないようなら、すぐに被害者から110番しましょう。警察に届けようとしないでうやむやにする、その場で解決しようとする話は聞いてはいけません。
保険金の受け取りなどに必要な「交通事故証明書」は警察へ届け出の無い事故には発行されません。 (この証明書は後日、自動車安全センターが交付します。またこういう手続きについては保険会社から説明があります。しかし加害者側の任意保険損保会社からは、人身事故にしなくても(物損事故処理のままでも)保険金は払いますので、人身事故にしないで欲しいと言われる事もあるようです。ですが、正常な事故の保険処理を行うことが大切です。)
保険会社への連絡と事故相手の個人情報の確認
4.保険会社に電話
車で走行中の事故なら、自分が加入している任意保険の窓口に電話をします。保険会社では加入者の立場に立って、何をしなければいけないかをアドバイスします。
5.相手の個人情報を確認する
相手の車のナンバーを確認して、免許証を見せてもらい、住所・氏名・電話番号を確認する。
国土交通省の「自賠責ポータルサイト」では被害者の確認事項として、次の項目をあげています。
<加害者の住所、氏名、連絡先・加害者が加入している自賠責保険、自動車保険の会社名証明書番号など ・加害車両の登録ナンバー・勤務先と雇主の住所、氏名、連絡先(※業務中に従業員が事故を起こせば、運転者だけでなく雇主も賠償責任を負います。)>
警察が来て調書を取っている場合はその場でここまで聞けなくても問題はありません。
可能であれば目撃者の確保とスマホでの現場撮影
6.目撃者を確保
相手が信号を無視したために起きた事故の場合などは、事故を見ていた人にそのことを確認して、証言をお願いするかもしれないと頼んでおくと後で役に立ちます。どちらが信号を無視したかでトラブルになることが多いです。
相手がセンターラインをオーバーした事故でも、加害者はしばしばオーバーしたのは向こうの方だと主張します。事故の痕跡などから事実が判明する場合もありますが、目撃者の証言があればさらに有利です。証言を頼めそうな目撃者がいたら、お名前と電話番号を聞きましょう。ドライブレコーダーなどもあると便利です。
7.スマホで現場の写真を撮る
車同士の事故の場合は事故後に車を動かす前に、できればスマホで写真を撮っておきましょう。同乗者がいたら撮影を依頼します。角度を変えて何カットか撮っておけば万全です。これも事故がどんな状況でおきたかについてもめた場合に役に立ちます。衝突箇所、破損した周囲の建造物、道路のタイヤのあとなど。
8.その日のうちに事故の状況をメモする
ショッキングな出来事も時間がたつと記憶が薄れてきます。その日のうちに事故が起きたときの状況を、思い出すかぎり詳細にメモを取りましょう。交差点のどの位置で起きたのか、直線道路ならセンターラインのどちら側か、路肩のどのへんかなどを絵に描いておくと後で役に立ちます。
記憶は薄れると同時に、なかったことを「創作」してしまう奇妙なクセがあります。ぼんやりとしてきた部分をフィクションでつなげようとするのです。それを防ぐためにもメモは役に立ちます。
事故の時にしなければならないことの参考サイト
国土交通省「自賠責ポータルサイト」
http://www.mlit.go.jp/jidosha/anzen/04relief/accident/correspondence.html
自動車安全運転センター
http://www.jsdc.or.jp/certificate/accident/index.html
著者 Writer
- 院長:原 文四郎(はら ぶんしろう)
- 出身地:静岡県伊豆の国市生まれ
家族構成:妻と息子2人の4人家族
保有資格:柔道整復師・健康運動実践指導者・社会福祉主事・柔道整復師臨床実習施設指導者・日本柔整外傷協会所属・ハワイ大学人体解剖実習プログラム受講(3回)
今後の目標:世界各地を見て回り、文化に触れること
コメント:座右の銘は「時間と命は有限である。だから今何をするのか?」です。
限りある時間をどのように過ごしていくのかを大切にしています。健康で楽しい生活を送るお手伝いをします。
当院のご紹介 About us
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