交通事故治療の豆知識(むち打ち症の対処方法。自宅でできるセルフケア)
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交通事故治療の豆知識(むち打ち症の対処方法。自宅でできるセルフケア)
交通事故にあうと、むち打ち症になるになる確率が一番高いです。ムチウチは、交通事故による怪我の中で最もなりやすい怪我です。
もしもむち打ち症になってしまったら、一刻も早く治療を受けた方がいいですね。しかし、仕事やプライベートの予定が忙しい場合、思うように通院することができない時もあります。
そこで今回は、交通事故によるむちうちの対処方法を解説していきます。
◯むち打ち症とは
交通事故の被害者で多いむち打ち症・むちうち・頚椎捻挫。交通事故でムチウチの怪我を負うのは、何故なのか?
交通事故におけるむち打ち症の原因は状況によって様々で、車同士の接触した時の衝撃が、首に加わった場合に起きます。車での走行中、首は胴体の様にシートベルトで固定され、保護を受けていないので過度の負荷が加わりやすい場所となります。そのため事故の衝撃を受けた首は、鞭のように前後に波を打ちながらしなり、むち打ち症になります。
徐行の低速度による衝撃でもむち打ち症になります。身体も痛みだけでなく吐き気・めまい・頭痛なども症状が出ます。痛み、違和感がある場合は、必ず病院で診断を受けた方がいいですね。
このように、むち打ち症は交通事故やスポーツの衝撃で首に不自然な力が加わり、筋肉や靭帯が損傷することで起こる怪我です。首に力が加わる際、首が鞭のようにしなるように前後に動くことからむち打ち症と呼ばれます。
一般的にはむち打ち症と呼ばれていますが、正式名称は頚椎捻挫・頸部挫傷・背部挫傷といいます。
◯むち打ち症の種類
むち打ち症にはいくつかの種類があります。
頚椎捻挫
頚椎捻挫とは、交通事故の衝撃で首の筋肉・靭帯・関節が傷ついた状態で、いわゆる「首の捻挫」です。交通事故でむち打ち症になった7~8割の人が、この頚椎捻挫になります。
頚椎捻挫の主な症状は、以下の通り。
>首や肩や背中の痛み
>首や肩の可動制限
>肩や背中のこりような感覚になる
バレー・ルー症状
交通事故で衝撃を受けると、首の骨を通り越し首にある、自律神経を傷つける時があります。バレー・ルー症状は、交通事故による衝撃で自律神経が損傷することで発症。
バレー・ルー症状の主な症状は、以下の通り。
>耳鳴り
>めまい
>息苦しさ
>頭痛(特に後頭部)
神経根症状
神経根症状は、交通事故による衝撃で首の骨や関節がゆがみ、神経の根本部分が損傷され出現します。
神経根症状の主な症状は、以下の通り。
>首の痛み
>体のだるさ
>顔面の痛み
>腕の痛みやしびれ
脊髄症状
脊髄症状は、交通事故の衝撃により関節が損傷し神経や脊髄が損傷した時に発症します。むち打ち症の症状の中で最も重症で、後遺症が残る可能性も高いです。
脊髄症状の主な症状は、以下の通り。
>知覚障害
>歩行障害
>足のしびれ
>排泄困難
◯むち打ち症の通院先
むち打ち症の主な通院先は、2つでそれぞれの医療機関で受けられる治療が異なります。
・整形外科、病院、総合病院
整形外科、病院、総合病院では、医師が治療をします。
治療内容は、レントゲンやMRIで骨の異常を検査し、必要な場合は手術をします。そして、痛み止めや湿布を処方をします。病院・整形外科では、切り傷や擦り傷、打撲などの外傷による怪我の治療を得意としています。
また、病院・整形外科では診断書を取得することができます。診断書は、「この怪我は交通事故による怪我」と証明するための書面になります。保険金の請求や人身事故の切り替えを行う際にも必要です。
診断書は、交通事故にあったら必ず取得する書類です。診断書の作成は医師以外行えませんので、交通事故にあったらまずは整形外科・病院を受診し、診断書を取得しましょう。
・整骨院、接骨院
整骨院・接骨院では、柔道整復師が施術を行います。
柔道整復師は国家資格の1つで、手術を行わず、手技による施術を行います。
柔道整復師が行う手技は、
整復法
骨折した所を元の状態に戻したり、関節が脱臼し外れた所を元に戻すための操作をする施術。
固定法
骨折や脱臼した箇所を包帯やギブスなどで固定する施術方法。
後療法
電気、超音波、罨法などによる物理療法、トレーニングをすることで身体機能の回復を高める運動療法、患部を押したりさすったりする手技療法によって、損傷した組織を回復させる施術方法。
むち打ち症の症状は、レントゲンやMRIに写らない時があるため、整形外科では異常なしと判断されてしまう場合があります。整骨院では、体に直接触れて施術を行うため、整形外科では見つけられなかったむち打ち症の症状を見つけ、施術をすることができます。
また、夜遅くまで予約できたり、土日も受付をしている院もあるので、仕事やプライベートなどを意識して、自身の予定に合わせて通院することが可能です。
整形外科へ通院を続けても痛みが引かないという場合は、保険会社に連絡し、整骨院を併用するとよいです。
◯むち打ち症の治療期間と治療方法
むち打ち症の治療期間は、一般的には3〜4ヶ月程度といわれています。しかし、重症な場合や治療計画が進まない場合(通院が少ないなど)、6ヶ月~1年程度の期間を要する時もあります。
むち打ち症の症状を早く回復するには、治療を怠らず、2日に1回ほどの頻度(できるなら初めの1〜2ヶ月は毎日)で通院を続けるのが理想的です。また、「絶対に良くなる」と信じながら治療を受け続けることも効果的です。
むち打ち症の症状は、急性期と慢性期の2つの時期に分けられます。
・急性期
交通事故後1〜7日、また、症状が強く出現した日から1〜7日の時期。損傷した部分が炎症を起こし、熱を持ちます。
・慢性期
損傷部の炎症が落ち着き、高療法や運動療法の治療・施術を行う時期。
この急性期と慢性期によって、むち打ち症の治療方法が異なります。
ムチウチは急性期と慢性期があり、急性期に過度な手技療法などは控えて、軽擦による手技が主です。また、低周波治療器による筋肉の血流改善・緊張の緩和を行います。
炎症症状が強い急性期には、ハイボルテージによる痛み、関節の可動域制限の改善を行います。深層の筋肉の痛みは手技で強い刺激を与えないと届来ません。ハイボルテージは深層に電気が流れ、患者様に負担が全くなく痛みの奥深くまで治療が可能です。
慢性期には、軽擦から指圧の手技に切り替えながらトレーニングと合わせて治療をすることで、事故以前のお身体まで状態を回復させていきます。
◯むち打ち症のセルフケア
ここでは、むち打ち症に効果的なセルフケアの方法と注意点を解説します。
・ムチウチのセルフケアをする前に
むち打ち症には、急性期と慢性期という期間があります。それぞれに合わせたセルフケアが必要です。
急性期は、ストレッチや運動は一過性に症状を悪化させる恐れがあります。損傷部に炎症による痛みが強ければ冷やす(アイシング)、筋肉のこわばりによる場合は温めると症状が軽減されます。冷やすか温めるかは、当院が相談を受け付けております。
慢性期になれば、ご自宅での簡単な筋力トレーニングやストレッチなども行うと効果的です。
急性期はとにかく安静を保つことが重要で、セルフケアを避けたほうがよいでしょう。一方、慢性期はセルフケアを行うことが適した時期です。
セルフケアを行う場合は、慢性期になってから行います。
・むち打ち症に効果的なストレッチ
- 頭の右側を左手の平で押さえる。
- 左手の平で頭を左側にゆっくりと倒す。
- 右の首筋が伸びるのを感じながら、5秒間キープ。
- ①~③の動きを反対側も行いましょう。
・むち打ち症のセルフケアをする時の注意点
- 急性期はストレッチなどを行わず、安静に。アイシングなどを行います。
- ストレッチは無理をせず、少しでも痛みや違和感を感じたら中止をしましょう。
また、以下のことにも気をつけてください。
ネット上での知識やセルフケアの方法は傷める原因となる場合がありますのでお気を付けください。(やり方は記載があるのですが、自分の怪我に適応するのかしないのかがわからないのです)また、急性期の状態ではご自身でできるやり方は限定的なものです。
お時間が作れない理由は、お仕事や家事や育児などたくさんあります。しかし、交通事故治療は治療ができる期間が決まっており、痛めたところが修復できる期間も限られます。むち打ち症を治す為に整骨院や病院に通院し一日でも早く元のお身体に戻すために、場合によってはお仕事などを休んでお時間を作ることも大切になってきますのでお悩みの際は是非ご相談ください。
むち打ち症になってしまった時、まずは整骨院や病院に通うことが大切です。セルフケアを行って症状が悪化することもあるので、むち打ち症の治療に関する知識のある機関でセルフケアの方法を教えてもらうことをおすすめします。
◯むち打ち症の治療費はどうなっているのか?
むち打ち症の治療を受ける時の交通事故の「損害賠償」について解説します。
・むち打ち症の治療費や慰謝料を加害者に請求する
交通事故にあったら、被害者は加害者に対して損害賠償を請求します。
損害賠償とは、交通事故の被害者が受けた様々な損害の埋め合わせを、加害者が行います。損害賠償は、加害者側の保険会社と示談が成立した後、被害者に補償されます。
被害者が請求できる損害賠償はこちら。
・積極損害
積極損害とは、交通事故によって出費を余儀なくされた場合に発生する損害です。
積極損害として請求できるものは、以下の通り。
- 診察費
- 治療費
- 入院費
- 通院交通費
- 付添看護費
- 装具・器具などの購入費 など
・消極損害
消極損害とは、交通事故によって収入が減少した場合に発生する損害です。
消極損害として請求できるものは以下の通りです。
- 休業損害
- 逸失利益
交通事故の怪我の治療をする時、仕事を休まなければいけなくなる時があります。
交通事故の怪我で仕事を休み、収入が減少してしまった場合、減収分は休業損害によって補償されます。
交通事故による怪我が後遺障害になると、これまで発揮できていた労働能力が低下してしまいます。
後遺障害が原因で労働能力が低下し、収入が減収してしまった場合の減収分は、逸失利益によって補償されます。
・慰謝料
慰謝料とは、交通事故の被害者が受けた様々な精神的損害を、加害者が金銭で補償するものです。
慰謝料として請求できるものは以下の通り。
- 入通院慰謝料
- 後遺障害慰謝料
交通事故で怪我を負うと、被害者は治療のために入通院を強いられます。
入通院慰謝料は、交通事故の怪我の治療をするために入通院を強いられたことで、被害者が受けた精神的損害を金銭で補償するものです。
「交通事故にあわなければ通院する必要もなかったのに」「入通院のためにわざわざ時間を割かなければいけない」など、入通院に対して被害者が感じた迷惑料です。
後遺障害慰謝料は、交通事故による怪我が後遺障害になってしまったことで、被害者が受けた精神的苦痛をお金で補償するものです。
後遺障害には1〜14級までの等級があります。被害者に支払われる後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害等級によって変わります。1級が最も高い金額となり、14級が最も低い金額です。
◯むち打ち症の対処方法のまとめ
むち打ち症には、急性期と慢性期という時期があり、慢性期になると自宅で行うことができるセルフケアの方法もあります。
しかし、むち打ち症の症状を早く良くするには医療機関へ通院し、治療を受けることが一番です。交通事故でムチウチになると、様々な精神的苦痛や肉体的苦痛を受けられると思いますが、「絶対に治る」と信じ生活することが大切です。
著者 Writer
- 院長:原 文四郎(はら ぶんしろう)
- 出身地:静岡県伊豆の国市生まれ
家族構成:妻と息子2人の4人家族
保有資格:柔道整復師・健康運動実践指導者・社会福祉主事・柔道整復師臨床実習施設指導者・日本柔整外傷協会所属・ハワイ大学人体解剖実習プログラム受講(3回)
今後の目標:世界各地を見て回り、文化に触れること
コメント:座右の銘は「時間と命は有限である。だから今何をするのか?」です。
限りある時間をどのように過ごしていくのかを大切にしています。健康で楽しい生活を送るお手伝いをします。
当院のご紹介 About us
- 院名:チガサキ整骨院
- 住所:〒253-0043 神奈川県茅ヶ崎市元町9-27元町ハウス102号室
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