運動能力向上は裸足から！

裸足と運動神経の関係を解説

➀ 子供の頃に裸足で動くと運動神経が良くなる？

 子供の頃に裸足で動くと運動神経が良くなるという話を一度は聞いたことがあるかと思われます。

裸足で動くと足の裏の筋肉が発達し神経が活性化されて運動神経が良くなるという事なのですが、まだ明確な証拠は見つかっていないのが現状。（データを取り、論文などで示されていないという意味です。）

しかし、実際に運動神経が良い人の話を聞いてみると多くの人が小さい時に裸足で駆け回っていたという話をされるのでこの関係性が生まれたようですね。

明確な証拠が無く偶然が続いただけと感じる方もいるかもしれませんが、実は身体の機能構造を一つずつみていくとこの関係性はかなり重要だということもわかります。

➁ 裸足で運動神経が良くなる理由（１）

 運動神経が良くなる理由の１つ目　　　『足の指を使えるようになる』

裸足で過ごすことで自然と足全体をしっかりと使うため足の指が動くようになり、走ったり跳んだりする時に足の指が動かせると地面をしっかり捉える事が出来るので強く蹴り出したり跳ぶ事に役に立つ。

前回お伝えしたレセプター（受容器）は足の指の裏側にも多く存在し、足の指を使える子は、運動神経の機能を高める事が可能です。

靴を履いて動く場合は靴の安定感もあるので足全体、特に足の指を使わずに動く事が出来ます。結果的に足の指を使う事が減り、使わない部分の筋肉は衰え、関節は動きが悪くなりより足の指が使えなくなるという悪循環になります。

足全体が使え足の指で蹴り出す事が出来る。またレセプターへの刺激量が多くなるため、足の指が使えるという事は結果的に運動神経が良くなる方向で成長します。

➂ 裸足で運動神経が良くなる理由（２）

 子供の頃に裸足で動く事で運動神経が良くなる理由の２つ目　　　『バランス能力の向上』

普段私達は地面のわずかなデコボコや固さ、柔らかさなどの地面の変化を知らず知らずのうちに感じ、そして最適な位置に身体が保たれるよう調節して動きます。

足の裏にはレセプターが存在するとお伝えしてきましたが、この地面の変化を感じ取る役割をしているのが足の裏のレセプターになります。

レセプターがしっかりと働くと身体は無駄な力を使う事なく身体のバランスを調節する事が出来ます。そうすると普段意識して使う事が少ない筋肉や神経を自然に働かす事が出来るためバランス能力と身体の使い方が向上します。

逆にこのレセプターの機能が不十分な状態では身体の大きく強い筋肉、特にふくらはぎの筋肉を使ってバランスを取ります。

大きく強い筋肉を使ってバランスを取る事も出来ますが無駄な力を使ってしまい疲れやすく、かつ小さく細かな動きには対応しづらくなるので、結果的にバランス能力の成長が不十分になってしまう場合があります。

感覚が情報として体に送られると、最小限の力でバランス能力が最大限発揮され様々な環境に適応しやすくなり、結果的に運動神経が良くなる事に繋がります。

大人の方で常にふくらはぎがパンパンに張っているという方も、もしかしたらバランス能力が低下している可能性があるかもしれません。

※セルフチェック※

片足立ちが２０秒以上キープできない、足の指でグーチョキパーができない、足の指でグーをした時に手の拳と同じくらい曲がらない。

このような状態の方は、ふくらはぎが疲れやすい原因になります。

➃ 靴のサイズの注意点

 裸足で動く事で足の指が使えバランス能力が向上し、結果的に運動神経が良くなるとお伝えしました。

しかし、現実的には常に裸足で過ごす事は難しく外出の時は靴を履きます。

そこで重要になってくるのが靴のサイズ。特にお子さんがすぐに成長するからといって、サイズより大きい靴を履かせる事はＮＧ。

大きい靴を履くと靴が脱げないようにするために足の指を余り使わなくなる他、土踏まずが作られにくくなります。また靴の中で足が動いてしまうため不自然な歩き方になり、余計な力を使って歩こうとするためバランス能力も低下します。

靴を選ぶ際はサイズに合った靴がベストです。そして必ず調節機能のある靴を選びます。スポッと履けるタイプの靴は確かに楽ではありますが、踵がフィットしにくく結果としてサイズの大きい靴を履いている事と変わらなくなります。

調節機能のある靴を選べば、多少サイズの大きい靴でも甲の部分で足を安定させることが出来ます（大きすぎる靴がＮＧです）。お子さんの成長のために気にしてみてください。

➄ 裸足と運動神経の関係まとめ

 ・運動神経が良い子が裸足で動き回っていた割合が高い。

・裸足で動く事で足の指が使えるようになる。

・裸足で動く事でバランス能力が向上。

・結果的に運動神経が良くなる可能性が高くなる。

・サイズの大き過ぎる靴がNG。

・調節機能のある靴でしっかりと足にフィットさせる。