交通事故治療の豆知識（軽いむち打ち症の治療は自分で出来るか？）

交通事故治療の豆知識（軽いむち打ち症の治療は自分で出来るか？）

交通事故に遭い、軽い事故の時に

「時間が無いから病院へ行けない」
「今は痛くないし、軽傷だから病院はいかなくてもいいかな」

という方がいます。

交通事故にあって時間が経ってから「最近首が痛い」「吐き気を感じる」等の症状が出現し、悩む方がいます。

この記事を読んで、交通事故後の首の痛みや吐き気などの悩みを解決できるようにしましょう。

◯ムチウチとは？

むち打ち症は交通事故の怪我で非常に多くみられる怪我で、首の筋肉や関節や靭帯が損傷します。追突や衝突や急停車により首が鞭のようにしなることが原因で発症します。首の痛みだけでなく、頭痛やめまいや発熱といった、首の怪我と関係なさそうな症状も出現する場合もあります。

スポーツや交通事故などによる衝撃でも、首が大きく前後に揺れ首の骨に衝撃が加わり、首が捻挫します。

衝撃を受けた時に首がムチを打ったようにしなるので、むち打ち症と呼ばれます。ムチウチは通称で、正式名称は頚椎捻挫・頸部挫傷・外傷性頚部症候群と言います。

交通事故に遭った時、7〜8割の人がむち打ち症になります。交通事故の前にはなかった肩こりが急に出現したり、天候が悪いからかな？と思い過ごしてしまいがちな頭痛も、もしかしたらそれはむち打ち症の症状かもしれません。

むち打ち症の種類

• 頚椎捻挫型：首の怪我
• バレリュウ型：首の自律神経の損傷
• 神経根型：首の神経の損傷
• 脊髄型：首の脊髄の損傷
• 脳髄液減少症：脳脊髄液が減少

むち打ち症には５種類あり、７〜８割が捻挫型です。

◯軽い症状のむち打ち症でも、通院は必要か？

「ただの捻挫か」と、軽く捉えてはいけません。

むち打ち症の症状は種類があり、事故の状況や衝撃の度合いによって、さまざまな症状が出現します。軽い衝撃だからなんともないだろう」と治療を行わないと、後から強い症状が出てくる場合があります。もし交通事故に遭い、病院を受診していない場合は、病院・整形外科を受診しましょう。

また、病院にいったあとで痛みがあまりないからといって、治療を怠るのもいけません。微細な傷が徐々に大きくなったり、痛みが強く出てきた場合、交通事故との因果関係を証明できなくなり、損害賠償を請求する時に、治療費や入院慰謝料が請求できなくなります。

むち打ち症の通院先として

むち打ち症の症状がでて、「通院するのはどこへ行けばよいのか？」と悩んでいる方はこちらを参考にしてください。

病院と整形外科・整骨院と大きく２つありますが、この2つの違いは所持する資格と治療・施術の違いがあります。

交通事故治療で通院できる病院と整骨院の治療内の違い

・整形外科

整形外科は、医師によって、M R Iやレントゲンなどの精検査が受けられます。主な治療は湿布や薬です。診断書の発行ができます。

・接骨院・整骨院

柔道整復師（国家資格）によって3つの施術を受けられます。

・整復…手で骨を元の位置に戻します

・固定…テーピングやギプスをなどの器具で物理的に固定し安静を保ちます。

・後療法…運動療法※1や手技療法※2、物理療法※3を行います。

整骨院と接骨院は呼び方が違うだけで施術内容に違いはありません。

※1 運動療法…リハビリや、骨や筋肉の動きを観察し症状の現状を把握しパーソナルトレーニングを行います。
※2 手技療法…手による物理的に適度な刺激を、筋肉や関節に与えほぐしたり、柔軟性を向上させます。
※3 物理療法…超音波や電気、温熱等で刺激を、筋肉や関節に与え痛みや緊張を緩和させます。

◯むちうちは自分で治せる？

むち打ち症で症状が軽いと感じ、「自然に治るのでは？」と考える方もいます。

「通院期間がどのくらいなのかわからない」「平日に仕事を休まないと治療が受けられない」という時、通院がおっくうになることがあります。

残念ながら、ムチウチのセルフケアはありません。

むち打ち症には急性期といわれる炎症の期間や、痛みが慢性化する慢性期という２つの期間があります。それぞれの時期に対応する対処法が違うので、セルフケアをすると悪化する可能性が高くなってしまいます。

むち打ち症の急性期と慢性期の対処法の違い

急性期（３〜７日程度）

首が痛い、肩は違和感だからといって安易にマッサージをしてはいけません。

初期の治療では、無理な動きをしたりマッサージを行うことは禁物。できるだけ首を動かさないようにして安静にして炎症が落ち着くのを待ちます。

湿布を貼る、塗り薬、アイシングなど炎症を抑える治療をします。コルセットで首を固定する事で、症状の悪化を防ぐ場合もあります。

チガサキ整骨院では、炎症を緩和させる電気治療がありますのでこちらを中心に治療を行います。

慢性期（炎症が落ち着いた頃）

マッサージや温熱療法の施術が出来る時期です。

◯むち打ち症の通院期間はどのくらい？

むち打ち症の程度にもよりますが、軽い頚椎捻挫やムチウチの場合は、3ヶ月程度で症状が解消される傾向です。症状によっては1年程度かかることもあるので、いつまでと決まった通院期間はありません。また、症状の緩和を確実にするには、初期に頻繁に通院し、症状の現状を把握する事が重要となります。

◯どんなに軽いむち打ち症でも、絶対に診てもらうこと！

軽いむち打ち症はセルフセアで治るのか？

どんなに軽いむち打ち症であっても、必ず病院・整形外科で診察を受けましょう。軽い頚椎捻挫だからと自分で思っていても、実は大きな損傷であったり、時間が経って痛みが出てくる場合があります。首は日常的に重い頭を支えていて、ちょっとした姿勢の変化、日常生活の動作、衝撃でも負担がかかり痛みます。

また、むち打ち症は首の痛みだけではありません。めまいや声のかすれ、頭痛など、他の症状も現れます。痛みではないが、肩が凝っているような違和感がある場合も、むち打ち症の可能性が高いです。

医学的な判断は医師しかできないので、まずは医師に首や肩の痛み、めまいなどの違和感をきちんとお話してましょう。自分では事故による痛みかどうかわからなくても、医師であれば事故との因果関係をきちんと考えてくれて対処方法を考えてくれます。

病院での治療を継続する中で、整骨院や接骨院と併用して通院するという選択肢も出てきます。まずは当院にご相談ください。当院では交通事故後の怪我やむち打ち症の専門対応を行っております。