交通事故治療の豆知識（交通事故後のむちうち症の対応方法？辛い症状の原因や治療について）

交通事故治療の豆知識（交通事故後のむちうち症の対応方法？辛い症状の原因や治療について）

交通事故にあうと、首や腰の痛み、肩こり、頭痛、吐き気などの症状があらわれる時があります。これらの症状は、むちうち症・むち打ちによって引き起こされている可能性があり、しっかりとした治療を受ける必要があります。

むち打ち症・むちうちは首に過度な力が加わることで、首が鞭のようにしなるため「むちうち」と言われています。むち打ち症・ムチウチは首周辺の筋肉や靭帯や関節を損傷します。

◯ムチウチ症・むちうちとは？

ムチウチ症・むちうちが原因で起こる症状の例

ムチウチ症・むちうちとは、交通事故の衝撃で首に不自然な力が加わり、筋肉や靭帯や関節などの軟部組織が損傷することで発生します。

首に力が加わる際に、首がムチのようにしなることから、「むちうちやムチウチ症」と呼ばれます。また、正式名称は頚椎捻挫や頸部挫傷と言われています。

ムチウチ症・むちうちを発症した時、首の痛みだけではなく、以下のように様々な症状も出現することがあります。

・腰の痛み

・肩こり、肩の痛み

・頚やなどの可動域制限

・頭痛

・めまい、ふらつき

・吐き気

・手や足のしびれや麻痺

様々な症状があらわれる原因は、交通事故の衝撃で損傷する場所が多岐にわたるためです。

このことから、むちうちは5つのタイプに分けられています。

ムチウチ症・むちうちの特徴

ムチウチ症・むちうちには、以下2つの特徴があるため、注意が必要です。

・症状が時間がたってから現れる

交通事故直後は身体が興奮状態で、アドレナリンなどが体内で分泌されています。これらの物質は鎮痛作用があるため、ムチウチ症・むちうちの症状に気づかない時があります。

そのため、事故直後に痛みや自覚症状がなくても、病院で検査を受けることは必ず行いましょう。

・診断が難しいケースもある

ムチウチ症・むちうちは、筋肉や靭帯や関節といった軟部組織の損傷ですので、骨折の有無を判断するレントゲン検査では異常を見つけることがでないのです。

したがって、むち打ち症・むちうちの症状が出現しても、レントゲンでは「異常なし」と診断を受ける時もあります。

むち打ち症・むちうちを発症しているかを確認する時はMRIを受けることが大切です。MRI検査は、レントゲンとは異なり、脊髄や関節や筋肉や靭帯などに対する異常を見つけます。ただし、MRIでも異常が見つけられない場合は、神経学的検査を受けることが大切です。

◯むち打ち症・むちうちはどれくらいの期間で治るのか？

むち打ち症・むちうちの治療期間は、一般的には3ヶ月程度です。損傷の状態や身体の丈夫さによって、治療期間は様々ですのであくまでも目安です。3ヶ月で治る時もあれば、6ヶ月～1年以上通院を続けることもあります。

むち打ち症・むちうちの治し方としては、急性期と慢性期の2つの時期で異なる治療があります。

むち打ち症・むちうちの治し方-時期別の治療方法を解説

ムチウチ症の急性期では安静を保つことが重要

ムチウチ症・むちうちの受傷直後を急性期とわれます。

急性期では、患部の損傷によって炎症反応が現れます。

・頚椎カラーなどで患部を固定し、日常生活内の負担を減らし、安静を保つ

・炎症症状はアイシングを行う

・鎮痛薬や貼り薬などで炎症や痛みを軽減させる

・急性期専用の物理療法を受ける

首周辺組織の損傷による炎症がみられる急性期は、患部を動かしたり、生活で負担がかかると、症状を悪化させる危険性があります。

ムチウチの慢性期では理学療法・リハビリも行います

ムチウチ症の慢性期は、ムチウチ症・むちうちを受傷してから3カ月間経過した時期となります。

この時期は炎症が軽減し、身体を動かす治療を積極的に行います。

・整骨院、病院で運動療法や徒手療法などのリハビリテーションを行う

・整骨院、整形外科で筋力トレーニングやストレッチなどのケアを受ける

・特殊電気機器、干渉波や超音波などの物理療法を受ける

慢性期は筋力や関節の可動性を改善するリハビリなどを受けて、痛みの緩和や日常生活動作の機能を高めます。

◯むち打ち症・むちうちの治療は2つの通院先から選択できる

・病院、整形外科の治療はブロック注射や手術等の医療行為を行う

病院、整形外科では、医師が治療を行い、診断書を取得できます。そのため、交通事故で怪我をした時は、病院・整形外科を受診しましょう。

病院、整形外科での治療内容は以下の通り。

レントゲンやCT・MRI

湿布や痛み止めなどの薬

手術

リハビリテーション

また、湿布や痛み止めも効かない場合は、ブロック注射も行うことがあります。ブロック注射とは、痛みのある部位の神経付近に麻酔薬を注射し、痛みを取る治療法となります。

神経の興奮を落ち着かせ、体の痛みと緊張が取れる為、血行の流れが良くなります。それにより、注射前より損傷部分の機能が回復し、修復が促進されます。

・整骨院は手技療法、電気療法や罨法やトレーニングなどの施術を行います

整骨院（接骨院）では、柔道整復師が施術をします。

接骨院、整骨院で受けられる施術内容は、以下の通り。

手技療法やマッサージ

電気療法

温熱療法

罨法（冷あん法・温あん法）

運動療法

トレーニング

急性期では炎症を抑える治療機器を受けて、慢性期の場合は、整骨院の手技によるマッサージや物理療法など施術を継続することができます。

◯むち打ち症、むちうちを治すには自分の症状を正確に伝える必要があります

むち打ち症、むちうちを治すには自分の症状を正確に伝えましょう。どのような点に注意すれば、正確に症状を伝えられるのか、ポイントを以下で解説しています。

・いつから痛いか？いつから違和感があるのか？（違和感や痛みが出た時）
症状が出た日時を正確に伝えることが大切です。症状が出現した日時の情報は、状態把握や事故との因果関係を証明するのに重要な情報となります。

・どこが痛いか（部位や範囲）
痛みの場所が限定的で、指一本で示せる範囲か？痛みの部位が広範囲であるのか？の情報を伝えましょう。全て伝えないと治療や補償が受けられなくなることがあります。

・どのようなときに痛いか？違和感を感じるのか？
じっと安静にしている時、動作時、就寝時、朝や夕方など、どのタイミングで症状が出るのかを漏れなく伝えていきましょう。

・どのような痛み、違和感か？（痛みの種類）
鈍痛、刺すような痛み、ズキズキ、ピリピリ、ジンジンなどと自分の表現でいいので、主観的な痛みやしびれの状態を伝えます。

◯むち打ち症、むちうちの痛みが辛くて眠れない時の対処方法

交通事故のむち打ち症、むちうちを発症すると、首の痛みや自律神経の影響により、なかなか熟睡できずに悩む方が多く見られます。

就寝するときは枕に直接頭を乗せる方が大半ですが、この姿勢でスト、首と枕の間に隙間ができて、首に負担がかかることで睡眠の質が低下します。

対策としては首の下の隙間を埋めるために、バスタオル１枚を丸めて首の下に置くことで安定性が増し、首の負担が軽減します。

◯むち打ち症、むちうちを放置すると悪化する可能性もあります

交通事故後のむち打ち症、むちうちを放置すると、首の痛みはもちろん、頭痛や腰痛、肩こり、腕のしびれなど、首から影響する箇所に二次的な症状が現れるケースもあります。二次的な障害は治療を全く受けて行いない方や、通院の間隔が空いている時に出現するケースが多く、リスクが高まります。

また、気象の影響で症状が出る時もあり、症状の悪化からうつ傾向になる方もいます。二次的な後遺症が現れないように、事故後は早期に病院、整形外科などの医療機関を受診、回復するまで整骨院での治療を受けるようにしましょう。

◯むち打ち症、むちうちは一生治らない？治療を続けても完治しない時

ムチウチ症、むちうちの治療を6ヵ月以上継続しても症状が完治しない「症状固定」と医師に診断された時は、後遺障害等級認定の申請を検討します。

後遺障害等級は、症状の重さで1〜14級までの等級に分けられ、認定された等級に応じた後遺障害慰謝料を受けます。

そのためにも、医師から症状固定と診断されるまでは治療を継続しましょう。その後に後遺障害等級認定を申請する流れとなります。

◯むちうち症、むちうちの症状にあわせて通院先を選択する

交通事故後のムチウチ症、むちうちの症状が治らずつらい方に向けて、むちうちの原因や治し方のポイントについて解説しています。ムチウチ症、むちうちを放置すると、二次的な障害が現れる危険性や後遺障害が残る危険が高まり非常に危険です。

先ずは病院、整形外科などの医療機関で医師の診断を受け、ムチウチ症、むちうちの症状や経過時期に合った通院先を選択し、治療を継続し完治させることが大切です。ムチウチ症、むちうちの症状が改善せずに悩んでいる方は、チガサキ整骨院にご相談ください。

※２４時間公式ラインにて無料相談受付中