交通事故治療の豆知識(むち打ち症・むちうちの症状は事故の後から出てくることがある?)
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交通事故治療の豆知識(むち打ち症・むちうちの症状は事故の後から出てくることがある?)
過去に交通事故にあった方の中には、交通事故後、症状が後から出現し辛い思いをされている方も多くみられます。
今回は、交通事故後になぜ痛みが遅れて出現するのか、事故後の痛みの多くはむち打ち症・むちうちによるものがほとんどです。どんな症状があらわれるのかなど解説していきます。
◯ムチウチ症・むちうちは後から症状がでることが多い怪我です。
交通事故の被害にあった時、事故直後には痛みを感じず、数日から数週間経過した頃に痛みがあらわれることが多く見られます。
このように、時間差で痛みがあらわれた場合には、ムチウチ症・むちうちの可能性が高く、そのようなムチウチのタイプが存在します。
なぜムチウチ症・むちうちの症状は後から出現するのかというと、事故直後は興奮状態に陥っていることが多く、痛みを感じる感覚が鈍い為です。そのため、時間が経って興奮が落ち着いてきた頃に痛みが出現します。
・痛みがないからといって、安易に物損事故で処理をしてしまわないように。
事故直後に痛みが無いからといって、安易に物損事故として処理をすることは、注意が必要です。あとから痛みを感じた場合、物損事故のままでは治療費や慰謝料などの損害賠償が十分に保障されないケースもあります。
ご自身が不利な状況にならないためにも、物損事故と人身事故の違いについて理解しておきましょう。
物損事故
被害対象が人ではなく、車などの物のみに被害が起きている交通事故。
人身事故
被害対象が人であり、怪我や死亡が起きている交通事故。
怪我の大きさに関わらず、怪我をしていれば人身事故です。
怪我をしていたにも関わらず、物損事故で処理されていたということがあります。事故後、痛みがあらわれたのであればすぐに物損事故から人身事故へと切り替えるために、早急に病院に受診しましょう。その後、警察署に提出し人身事故へと切り替えが必要です。
交通事故の人身事故へ切り替える期限
人身事故への切り替えは、明確に期限が定められているわけではありませんが、事故発生から1週間以内です。時間が経つと事故との因果関係が証明できなくなってしまいます。交通事故後に病院で取得した診断書を警察に提出することで、人身事故の切り替えができます。
もし、警察が人身事故への切り替えに対応してくれなかった場合は、相手の保険会社から「人身事故証明書入手不能理由書」を取り寄せ、提出が必要です。
人身事故証明書入手不能理由書とは、何らかの理由により人身事故としての届出が行われなかった場合に、その理由を記載して保険会社へ提出する書類になります。人身事故証明書入手不能理由書を提出することで、人身事故と同等の損害倍書を請求できる場合があります。
◯首の痛み以外もあらわれるムチウチ症・むちうちの症状
交通事故が原因で起こる症状の代表として挙げられるのが、ムチウチ症・むちうちですが症状の約6割以上が首の損傷による痛みです。一般的にも、ムチウチ症・むちうちと聞くと首や肩の痛みを想像されます。しかし、首や肩の痛み以外にも頭痛、めまい、吐き気、痺れ、倦怠感など様々な症状があらわれる場合があります。
ムチウチ症・むちうちは4種類の症状型に分類され、それぞれで症状や損傷箇所が異なります。
・頚椎捻挫タイプ
頚椎捻挫タイプは、首の筋肉や神経、靭帯が過度に伸縮し、断裂することによって発症。
4種類ある症状型の中でも、70%以上が頚椎捻挫タイプといわれています。
主な症状:首や肩の痛み・運動制限・頭痛
・神経根症状タイプ
神経根症状タイプは、頚椎から腕にかけて伸びている神経が圧迫され、症状が発症。
主な症状:首の痛み・痺れ・脱力感・後頭部や顔面の痛み・顔の違和感
・バレー・ルー症候群タイプ
バレー・ルー症候群タイプは、首の交感神経の働きが異常になり発症。
主な症状:頭痛・後頭部やうなじ付近の痛み・息苦しさ・めまい・耳鳴り
・脊髄症状タイプ
脊髄症状タイプは、脊髄が損傷することで発症。
主な症状:頭痛・めまい・吐き気・集中力や思考力の低下・足のしびれ
・神経根症状型+バレー・ルー症候群タイプ
損傷の状態により、神経根症状に加えて、バレー・ルー症状群の2つが同時に併発。
◯むち打ち症・むちうちの通院先は整形外科か整骨院の併用が理想
むち打ち症・むちうちの場合、怪我の完治を目指すためには整形外科での治療だけでなく、整骨院での施術も効果的です。実際にどちらに通院すればいいのか悩まれる方もいるので、整形外科と整骨院の違いについて解説します。
整形外科・病院
交通事故にあったら、まずは病院・整形外科を受診。目立った外傷がなかったとしても、「痛みが出現する」「実は骨にひびが入っていた」「骨折していた」というケースもあり得ます。異常がないか検査するためのレントゲンやMRIといった画像検査や、湿布や痛み止めの投与を受けましょう。また、人身事故へ切り替えるために必要な診断書も医師が作成します
そのため、最初に病院・整形外科へ受診しましょう。
整骨院・接骨院
整骨院では、国家資格を持った柔道整復師が施術を行います。
物理療法や運動療法を後療法を受けられます。怪我の患部を施術するので、早期に痛みの緩和が見込めます。
実際に整骨院に通院し始めるタイミングとして、整形外科での治療により症状が落ち着いたころがいいでしょう。
また接骨院・整骨院に通院し始めたからといって、整形外科への通院は行いましょう。月に1度のペースで病院・整形外科にも通院し診察を受けましょう。
痛みが改善されず後遺症が残る時は、後遺障害診断書を作成できるのは医師のみです。病院・整形外科への通院を怠ると、その期間の怪我の状況を把握できず、適切な後遺障害診断書の作成ができません。
万が一、後遺症が残ってしまったときのためにも病院・整形外科にも通院が必要です。
◯むち打ち症・ムチウチの一般的な通院期間は3ヶ月が目安
むち打ち症・むちうちと診断されたケースでは、一般的に3ヶ月程度で回復に向かうことが多く見られます。むち打ち症・むちうちに加え骨折など、重い症状の場合は3ヶ月異常かかるケースもあります。
6ヶ月以上経過しても回復しない場合は、後遺症のケースもあります。そうなれば、治療を終了し後遺障害を認定してもらうための手続きを開始します。
◯むち打ち症・むちうちになった場合に請求できる損害賠償について
交通事故が原因でむち打ち症・むちうちになった時、加害者に損害賠償を請求します。
損害賠償の種類は様々ですが、代表的な項目としては以下のとおりです。
・治療費
むち打ち症、むちうちの治療にかかった費用。保険会社が病院へ直接支払うことが多いです。
・通院交通費
通院にかかった費用も加害に請求します。タクシー代については、必要性が認められれば支払われることがありますが、あらかじめ保険会社へ確認が必要です。
・休業損害
交通事故によるむち打ち症・むちうちが原因で就労ができず、収入が減少したことによる損害。主婦の場合も休業損害の請求が可能です。
・慰謝料
交通事故による精神的苦痛に対する補償。むち打ち症・むちうちの場合は入通院慰謝料と後遺障害慰謝料を請求します。
・後遺障害逸失利益
交通事故による後遺障害が残ったことで、労働能力が減少あるいは喪失し、将来的に得られるはずだった収入の減少をきたす損害。
後遺障害等級認定を受けることで請求できる保障
上記で解説した項目のうち、後遺障害慰謝料と後遺障害逸失利益については、後遺障害等級認定を受けることで請求ができます。
◯まとめ
事故直後は興奮状態にあるため、痛みを感じる感覚が麻痺しています。痛みを感じなかったとしても、数時間後にあらわれる可能性もあるため「痛みがないから大丈夫」とご自身で判断するのではなく、専門家へ相談が必要です。
むち打ち症・むちうちの通院先としては、病院・整形外科と接骨院・整骨院の2ヶ所あります。適切な治療を受け診断書を作成してもらうためにも、まずは整形外科を受診し完治まで治療をしっかりと行いましょう。
※24時間公式ラインにて無料相談受付中
著者 Writer
- 院長:原 文四郎(はら ぶんしろう)
- 出身地:静岡県伊豆の国市生まれ
家族構成:妻と息子2人の4人家族
保有資格:柔道整復師・健康運動実践指導者・社会福祉主事・柔道整復師臨床実習施設指導者・日本柔整外傷協会所属・ハワイ大学人体解剖実習プログラム受講(3回)
今後の目標:世界各地を見て回り、文化に触れること
コメント:座右の銘は「時間と命は有限である。だから今何をするのか?」です。
限りある時間をどのように過ごしていくのかを大切にしています。健康で楽しい生活を送るお手伝いをします。
当院のご紹介 About us
- 院名:チガサキ整骨院
- 住所:〒253-0043 神奈川県茅ヶ崎市元町9-27元町ハウス102号室
- 最寄:茅ヶ崎駅 北口 徒歩4分
- 駐車場:駐輪場あり 茅ヶ崎駅周辺コインパーキング、近隣コインパーキングをご利用ください。
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